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ステンレスとは、鉄を主成分としクロムやニッケルを含有した合金のことです。食器やシンクなど身の回りの製品に多く使われるだけでなく、サビにくい・強度が高い・熱に強いなどの性質から、飛行機や原子力発電設備に至るまでさまざまな用途で使われています。
本記事では、ステンレスとは何か、特徴や種類、メリット・デメリット、よく使われる製品や有価物、処理する方法を解説します。
ステンレスとは鉄を主成分とし、クロムを10.5%以上、炭素を1.2%以下含有する合金と定義されます。英語では「Stainless Steel」と表記され直訳すれば「さびない鋼鉄」です。名称どおりサビにくい点が特徴の一つです。
なお、現在のステンレスの定義は1988年に世界税関機構により導入されたもので、それ以前のクロム含有量はおおよそ13%以上でした。しかし、製造技術の向上により、他の耐食性を低下させる元素を減らせるようになったため、現在の定義が定着しました。これは国際標準規格(ISO)や 日本産業規格(JIS)でも採用されています。
名称はステンレスの他に「SUS」(Steel Use Stainlessの略称、サス)や「ステンレス鋼」「ステンレススチール」「不銹鋼」などと呼ばれることもあります。
ステンレスの原材料の鉄は紀元前3500年頃から利用されているのに対し、ステンレスの歴史まだ100年程度しかありません。ステンレスの歴史は、1820年頃にイギリスの研究者、マイケル・ファラデーが鋼にクロムを入れた合金研究が始まりとされています。その後も、各国のさまざまな研究者が合金や材料の研究を行い、1913年に耐食性に優れたステンレス鋼(クロム12.8%、炭素0.24%)が発明されました。イギリスの研究家、ハリー・ブレアリーが材料研究の過程で偶然発見したことがきっかけとなり、その後も改良が続けられ現在に至っています。
ステンレスは鉄を原料としているものの、サビにくく熱伝導率が低い、加工がしづらいなど、鉄とは異なる特徴を多く持っています。7つの特徴を解説します。
耐食性とは腐食やサビへの耐性のことです。ステンレスは表面に腐食から金属を守る性質のある“不動態被膜”を作るため、サビにくい点が特徴です。ただし、不動態被膜の抵抗性があまり強くなく、サビた金属の近くに置くとサビが移ることがあります。
ステンレスの耐熱温度は種類により異なるものの、600〜900℃程度と高く、調理器具などの製品に至っては300℃まで耐えられます。また、耐寒温度は-273℃程度のため、高温・低温どちらの環境でも使用可能です。
熱伝導率とは、ある物質が持つ熱の伝わりやすさを表すもので、数値が低いほど低いと分かります。例えば、銀の熱伝導率420W/mKに対し、ステンレスは84W/mKと金属の中でも低い方です。
金属の多くは電気を通しやすい性質があるものの、ステンレスは電気を通しづらい点も特徴です。なお、まったく電気を通さない“絶縁体”ではなく、金属の中では鉄や鉛よりも電気抵抗率が高く、電気が通りづらくなっています。
ステンレスは種類により、磁石にくっつく(=磁性を持つ)ものと、つかないものがあります。例えば、鉄にクロムを10.5%以上混ぜたものは磁石にくっつくものの、クロム18%・ニッケル8%を混ぜたものはくっつきません。
ステンレスは種類により特性が異なるため、加工方法も変えなくてはなりません。さらに、強い力が加わると硬くなる加工硬化があり、熱伝導率が低いので切削工具を痛めやすいです。急激な温度変化では割れることもあるため、加工が困難な金属です。
ステンレスはほぼ100%リサイクル可能な金属で、実際に生産された製品の約80%がリサイクルされています。サビに強いことから、品質の高い状態で回収できる点も、リサイクルに適しています。
ステンレスは合成する成分の割合により、大きく以下の4つの系統があり、さらにそこから細分化されさまざまな種類に分けられます。
オーステナイト系は耐食性が高く、冷間加工性や溶接性にも優れるため、家庭用から工業用、原子力発電用まで多くの用途で使われる種類です。なお、焼入れはできず、熱処理による強度の変更はできません。また、磁性もありません。代表的な種類はクロム18%とニッケル8%を成分とするSUS304です。
フェライト系はSUS304のニッケルを除き、加工性が高く価格を抑えたタイプのステンレスです。耐食性はSUS304よりは低いものの、マルテンサイト系よりは高いため、厨房用品や自動車部品などで薄板や線の形で使われています。なお、焼入れによって硬化する特性を利用し、成分・熱処理条件を調整することでさまざまな性質を得られる他、磁性を持ちます。代表的な種類はクロム18%を成分とするSUS430です。
マルテンサイト系は焼入れ熱処理で強度の変更が可能な他、強い磁性を持つ点が特徴のステンレスです。耐食性はSUS430よりは劣るものの、炭素含有量の多い種類は耐磨耗性に優れているため刃物などにも使われています。代表的な種類はクロム13%を成分とするSUS410です。
オーステナイト・フェライト系は、オーステナイト系とフェライト系の二つの金属組織を持つステンレスです。性質もほぼ中間に位置し両者の長所を持ち合わせています。
耐海水性があり強度は他の系統と比べても高いため、海水用の復水器や、化学プラント用の装置などで使われています。焼入れ熱処理ができ強度の変更が可能で、磁性も持つのが特徴です。
ステンレスは手入れがしやすい反面、熱しづらく冷めづらいため、特に食器や調理器具として使うときは注意が必要です。ここでは、ステンレスを製品として使うときのメリットとデメリットを紹介します。
ステンレス製品のメリットは以下のとおりです。
ステンレス製品はサビにくく、油などの汚れにも強いので簡単な手入れでいつでも清潔な状態を維持できます。また、食器や調理器具として使うのであれば、保温性の高さから長く食べ物や飲み物の温度を維持できる点もメリットです。
表面加工の種類が豊富で、金属特有の光沢を楽しめる鏡面仕上げや、あえて研磨目をつけるヘアラインなどさまざまです。さらに、金属の中では比較器安価で流通量も多いことから、自分好みの製品を見つけやすいでしょう。
ステンレス製品を使う上でのデメリットは以下のとおりです。
ステンレスは他の金属と比べ温まりづらく冷めづらいので、調理器具などで使うときは、実際の調理までに時間がかかります。また、表面に細かな傷がつきやすく、高いところから落としたり、硬いものとぶつかったりすると凹んでしまいます。
さらに、ステンレスの比重は種類により異なるものの約7.93程度です。鉄(約7.1)やアルミ(約2.7)よりも重たいため、製品として使うときは重量にも注意が必要です。
ステンレスは業務用から家庭用まで、さまざまなものに使われています。ここでは、分野別にステンレスがよく使われる製品を紹介します。
ステンレスは耐食性・耐熱性・耐寒性の高さから、工場や作業現場の産業機器でも広く使われています。具体的には、製パンや製麺などの食品加工機器、ビールの貯蔵タンク、ろ過機、化学プラント、原子力発電設備などです。
輸送機器ではそれぞれの部品にステンレスが使われています。自動車の排気系部品やモール、自転車のフレームやディスクブレーキ、鉄道車両の手すりや外板などです。他に、化学物質を運ぶための船体ケミカルタンカーなどにも使われています。
精密機器では時計部品やカメラボディなどに使われ、中でもIT機器では多くの部品にステンレスが使われています。例えば、フロッピーディスクやハードディスクケース、シリコンウェハーカッターなどです。
耐食性が高く高級感を演出できることから、ステンレスは建物や家の構造材・内装・外装など、さまざまな部分で使われています。特に光沢を活かして使われることが多く、外装では手すりカーテンウォール、内装では壁面やエレベーターなどです。他にドアノブや配管、ビルのエントランスなどにも使われています。
手入れがしやすく清潔を維持しやすいことから、ステンレスは多くの厨房用品に使われています。スプーンやフォーク、ナイフなどの食器の他、鍋やフライパンなどの調理器具、流し台や浴槽などの設備もステンレス製が多いです。他には、ガス・石油給湯器などがあります。
家庭用の電化製品では、洗濯機や冷蔵庫、炊飯器、食洗機、オーブンレンジなど普段目にする多くの製品でステンレスが使われています。他には衣類乾燥機や調理家電や生ごみ処理機なども該当します。
物干し竿の他に、ハサミや灰皿、郵便受けなどの製品の中にはステンレスが使われているものもあります。光沢感などを活かせるので、花瓶や額縁など、家庭内に飾るインテリアやオブジェにも利用されています。
ステンレスは強度がありサビにくいので、屋外レジャーに使う製品でも多く採用されています。魔法瓶タイプの水筒やキャンプ、ゴルフ、スキー、釣り用品などが代表的です。他に、遊具のすべり台もステンレス製のものがあります。
ステンレスはリサイクルが可能なため、種類によってはスクラップ買取業者に買取を依頼し処分できます。ここでは、有価物と産業廃棄物の違いを確認し、有価物としてステンレスを処理する方法を紹介します。
有価物とは金銭的価値のあるもので、状態が良ければゴミとして処分せずに有償で売却ができるものです。一方、廃棄物とは利用価値がなく、所有者が費用を払って処分を依頼しなければいけないものです。
中でも、廃棄物は、家庭や事務所などから排出される一般廃棄物と、事業活動に伴い排出されるもののうち特定の20種類に該当する産業廃棄物に分かれます。
買取対象となる有価物には以下の種類があります。
なお、買取対象としているものは業者により異なります。
関連記事:鉄くずの処分方法や買取方法をわかりやすく解説
ステンレスを有価物として処理したいときは、買取対象としているスクラップ買取業者に買取を依頼しましょう。依頼したい業者が決まれば、店舗に直接持ち込むから、電話や公式ホールページから問い合わせ査定を依頼します。
査定金額に納得したら、計量し最後に精算する流れです。個人・法人のどちらも利用できるか、出張買取に対応しているかなどは、業者により異なるため事前に確認しましょう。
ステンレスの買取価格は、ステンレスの状態や相場、買取をどこに依頼するかだけでなく、種類によっても異なります。具体的には、オーステナイト系の中でもニッケルを含むSUS300番台のものは買取価格が高い傾向です。
一方、ニッケルを含まないフェライト系でSUS400番台のものは低くなりがちです。両者は、厳密には分析器にかけて判別する必要がありますが、磁性の有無によりある程度見分けることもでき、買取時も磁石にくっつくか確認されることがあります。
ステンレスとは鉄にクロムやニッケルを混ぜた合金です。サビにくい、耐熱温度が高い、強度が高いなどの特徴から、さまざまな製品に利用されています。さらに、製品はほぼ100%リサイクルが可能なため、不要になったものはスクラップ買取業者などに買取を依頼することも可能です。
株式会社JANKは、東京都と埼玉県でスクラップや家電の買取事業を行っています。ステンレスはもちろん、鉄や銅、鉛、アルミニウム、などさまざまな有価物を対象としていますので、不要な金属にお困りのお客様はぜひお問い合わせください。
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