真鍮線とは？高価買取のポイントを徹底解説

真鍮線は水道の蛇口や金管楽器、アクセサリー類、仏具などさまざまなものに使われている線材です。
不要になった真鍮線は家庭ゴミとして処分することもできますが、金属買取業者に買い取ってもらうこともできます。
今回は真鍮線の概要や、真鍮のメリット・デメリット、真鍮の主な種類、真鍮線の買取・処分方法について解説します。

真鍮線とは？

真鍮線とは、銅と亜鉛で構成された合金線材のことです。
加熱することによって柔らかくなり、伸ばしたり広げたりしやすい性質を持っていることから加工が用意で、幅広い用途に用いられます。
具体的には、水道の蛇口や金管楽器、模型・プラモデル、ブローチやネックレスといったアクセサリー類などが挙げられます。

真鍮のメリット・デメリット

真鍮には複数のメリットがある反面、いくつかのデメリットがあります。

真鍮のメリット

真鍮のメリットは大きく分けて5つあります。

電気伝導性が高い

真鍮は、銅と亜鉛の合金です。銅は銀に次いで電気伝導率が高いため、その合金である真鍮自体も比較的電気伝導性の高い金属として知られています。具体的な電気伝導率は合金の比率によって異なりますが、26.0～43.0％IACS程度で、亜鉛やリン青銅、ニッケル、鉄などよりも高いです。

純銅に比べると電気伝導性では劣りますが、強度面や加工性が高いため、コネクタやコンセントなどの導電材料として多用されています。

熱伝導性が高い

銅は熱伝導性が高いため、真鍮も熱が通りやすい特徴を持っています。

銀や銅、金などに比べるとやや劣るものの、ニッケルや鉄、チタンなどより熱伝導性が高いため、加工熱が全体に伝わりやすく、加工後の変形が起こりにくいのが真鍮の利点です。

加工しやすい

真鍮は柔らかい性質を持っているから、削りだして整形する、広げる、伸ばすといった加工を施しやすいところが特徴です。

また、加熱すると形を変えやすく、複雑なパターンも形成しやすいことから、精密なデザインを求められるアクセサリーなどにも用いられます。

無毒である

水銀や鉛のような金属は酸やアルカリと反応しやすく、人体に害を及ぼす毒性を帯びることがあります。一方、真鍮はこうした毒性がないため、安全な金属として知られています。

なお、真鍮は、長く空気に触れると酸化し、緑青と呼ばれる青みがかった錆を浮かび上がらせるのが特徴です。かつてはこの緑青が猛毒物質であるとみなされていましたが、実際には緑青の毒性は極めて低いことが近年の研究によって明らかになっています。

見た目が美しい

真鍮の色調は銅と亜鉛の割合によって変化します。銅の含有率が高い場合の色調は、黄みがかった赤色や淡い橙色です。そして、亜鉛の含有率が高いと黄金色を帯びるようになります。

この色調の変化を応用し、アクセサリーや美術工芸品、金管楽器、模型の金箔などさまざまな用途に用いられています。

超抗菌性能がある

真鍮には人体に有害な原体を殺菌する超抗菌性能があると言われています。

この性質を活かし、公衆衛生面への活用に期待が寄せられています。

真鍮のデメリット

真鍮のデメリットは、空気に長く触れていると酸化し、緑青が発生することです。緑青が発生すると美観を損ねる可能性があるため、真鍮を使ったアクセサリーや金管楽器などは定期的にメンテナンスを行わなければなりません。

また、緑青自体に毒性はありませんが、人によってはアレルギーを引き起こす原因物質になるため、特に真鍮製のアクセサリーを身につける場合は酸化に注意する必要があります。

5種類の真鍮の特徴を紹介

真鍮は銅と亜鉛の割合によって複数の種類に区分されます。ここでは真鍮の主な種類とそれぞれの特徴を紹介します。

丹銅

レッドブラス、ゴールドブラスとも呼ばれるタイプで、亜鉛の含有量は4～22％です。

銅赤色から薄い橙色をした丹銅は見栄えが良いため、アクセサリーや金属雑貨、時計用の文字盤などに用いられます。

七三黄銅

セパ、イエローブラスとも呼ばれるタイプで、銅の比率は64～71.5％程度です。

展延性や絞り加工性、メッキ性が良好であることから、端子コネクタや配線器具、スナップボタンなど複雑な形状をした製品に用いられます。

65/35黄銅

銅の含有率が62～67％の合金です。

七三黄銅と同じく加工性に優れていることから、電気製品の部材や通信機、スナップボタンなどに多用されています。

コーペル

プレス工場などで真鍮のカットや打ち抜きを行った際に発生する屑のことで、銅の含有率は60％程度です。

銅の成分が安定していることと、鮮やかな黄銅色をしていることから、さまざまな形の加工品に用いられます。

高力黄銅

銅の含有率が60％程度の真鍮にマンガンやアルミニウム、鉄などを加えたものです。

強度や耐食性に優れていることから、船舶用のシャフトやポンプ軸、ナット、建設機械用部品などに用いられます。

真鍮線は買い取ってもらえる？

真鍮は加工しやすい金属であり、リサイクル率が高いぶん、買取の対象となります。買取価格は真鍮線の状態によりますが、1kgあたり900円～1,100円前後がおおよその相場とされています。

真鍮線の買取に対応しているのは金属買取業者ですが、業者によって買取価格や買取条件に違いがあるので、真鍮線を持ち込む際はあらかじめ相場や条件について問い合わせておくとよいでしょう。

真鍮線の処分方法

真鍮線の処分方法は大きく分けて3つあります。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分のニーズに合った方法を選びましょう。

不燃ゴミに出す

真鍮線は家庭用の不燃ゴミとして自治体に回収してもらうことができます。不燃ゴミを出すときのルールは自治体によって異なるので、お住まいの地域のゴミ出しルールを確認した上で、指定の日に指定の方法で出すようにしましょう。

真鍮線を不燃ゴミに出すメリットは、自治体指定の袋に真鍮線を入れてゴミ収集場に出すだけなので、コストや手間を掛けずに処分できるところです。ただ、オフィスや事務所などから出た真鍮線は産業廃棄物扱いになるため、自治体に回収してもらうことはできません。

また、不燃ゴミの回収頻度は自治体によって異なるものの、毎週回収してくれるところは少ないため、処分できるタイミングが限られてしまいがちなのがネックです。

ゴミ処理施設に持ち込む

不燃ゴミの日まで処分を待てないという場合は、最寄りのゴミ処理施設に直接真鍮線を持ち込む方法もあります。営業日や営業時間は施設によって異なりますが、毎日受け入れている施設もあるので、比較的自由なタイミングで処分できるところが利点です。

また、ゴミ処理施設への持ち込みには所定の手数料が掛かることもあります。ただ、例えば10kg以内であれば100円以下で済むというケースもあるため、低コストで処分できる可能性がある点もメリットと言えるでしょう。

ただ、処分したい真鍮線は自分で持ち込む必要があるため、施設が遠方にある場合は手間が掛かることと、大量の真鍮線を持ち込む場合は車を用意しなければならないことには注意が必要です。

金属買取業者に買い取ってもらう

前述のとおり、真鍮線は買取の対象となるため、業者に持ち込んで売却することができます。

買取のメリットは、査定で値が付けば売却益を得られるところです。処分費が掛からないどころか臨時収入を獲得できるため、経済面のメリットはかなり大きくなります。特に銅の比率が高い真鍮線は高価買取の対象となるため、大量に持ち込めばまとまった金額になることを期待できるでしょう。

ただ、混入や付き物などが多い場合は査定価格が下がってしまうこともあるので、付着物がある場合はできるだけ取り除いてから査定に持ち込むことをおすすめします。

また、金属買取業者への持ち込みは基本的に自分で行う必要がありますが、中には出張買取に対応している業者も存在します。大量の真鍮線を運ぶ手段がないという場合は業者に相談してみましょう。

不要な真鍮線は業者に買い取ってもらうのがおすすめ

真鍮線は水道の蛇口やアクセサリー、金管楽器、模型などさまざまな用途に用いられています。これらを処分する方法は複数ありますが、リサイクル率の高い真鍮線は買取の対象となるので、不要な真鍮線がある場合は金属買取業者に査定を依頼した方がお得に処分できるでしょう。

株式会社JANKでは真鍮線を含むさまざまな金属の買取を行っています。出張での買取にも対応していますので、不要な真鍮線の処分にお困りの方はぜひ株式会社JANKまでお問い合わせください。